思考は熱いうちに壁ドン

みんなキモくてみんないい

アニメ版を補完しきれないので小説版「新世界より」を読んだ

若干ネタばれ含みで書く。

新世界より 上

新世界より 上


新世界より 下

新世界より 下


長かったけど、おもしろかったー!

新番組、「新世界より」をみて - 思考は熱いうちに壁ドン
 以前に原作よまずにアニメだけで楽しむってブログに書いたんだけど、話が進むごとにに意味不明になってきてニコニコ動画のコメントで補完しないと楽しめなくなっていた。アニメスタッフのインタビューでも、あまり説明しすぎないようにする、なんていう形だし雰囲気を楽しんでくれというニュアンスなのだろうか、なら原作読まないとわからないところも出てくるだろうなと思い始めまして、ええ。
『新世界より』ミニ特集『新世界より』石浜真史監督インタビュー1000年後の未来を描くために | WEBアニメスタイル

 なので読むことにしました。
 ほんとおもしろかった。
 今までの疑問が全部払拭された感じだ。たしかにアニメはビジュアル面で補完できておもしろい。しかし唐突に現代画がでたり、時代劇みたいなシーンも挟んだりで、情報量が多く多少は混乱するところもある。小説では説明を端折ってあるところが細かく描かれていてちゃんと納得することができた。そりゃわかるわけないわー。私の脳内ではアニメ版ミノシロモドキで補完しきれなかったわー。

 手記という形で話が進んでいくのだが、客観的な視点で描かれると思いきや、一つ一つの用語が細かく書かれているのに説明臭く感じず、一度のめり込むと臨場感がはんぱない。仏教用語や難しい漢字がたくさんでてくるが、とくに読みづらいことはなくて、そういった用語自体も世界観の一つとして楽しむことができた。これも筆者の力なんだろうな、凄いね。アニメ版では何度も視聴しないと混乱してしまったミノシロモドキの登場も小説版ではすんなりとSFモードに思考がスイッチできた。小説内でも記憶を呼び起こすように何度も同じ文章を出したりして親切だった。しかし下巻の後半は間延びしているような気もした。何かに襲われるかも知れないという恐怖を演出したかったのだろうか、「はやく、この後どうなってしまうのか結末が知りたい」という気持ちの方が強くて、良いのか悪いのか、ページをめくるスピードが上がってしまった。そうはいってもあの描写がなければ楽しめなかったかもしれない。あれは必要な話だったのかもね。あと、ラストに書けて死にすぎだろと愚痴りそうになった。まあ、これはこれでありなのかもなあ。

 小説を読了後、アニメを見直した。スクィーラとの戦闘の話はやはり間延びしているように感じた。これも小説準拠なのかな。読了した後は頭の中では完全に補完できているので説明がなくても今後アニメはもっと楽しめると思う。それにアニメの雰囲気は好きで、それをきっかけに小説を買う人が結構多いだろう。読者も増えているだろうし、結果アニメ化は成功している。


 そうそう漫画版も読みましたよ。

新世界より(1) (講談社コミックス)

新世界より(1) (講談社コミックス)


 エロいwそしておもしろい!
 原作とは違った構成なのだろうか、こっちのほうがライトでより一般受けがいい感じがする。
 画力も凄い。ボノボボノボと鼻息荒く読むところもあれば、バケネズミの描写でギョエーと驚くことも。描き分け凄いっす。

 新世界より、という世界観は膨大な情報量ながら、ほんとおもしろいですよ。

他の人の感想も興味深く読ませていただきました。
アニメ『新世界より』が不穏すぎて面白い件 - デマこいてんじゃねえ!